年が明けまして
教育振興会の河野です
早いもので、新年を迎えてから間もなく2週間が過ぎようとしています。
お正月に関係する理科のお話ということで、お餅の話を少々。
お餅もご飯も、同じように田んぼでイネを育てて収穫するのに、全く別物になってしまうのはなぜでしょうか。
実家が農家で、どちらも作っているのに知らなかったので調べてみました。
私たちが普段食べている「お米(うるち米)」と
餅をつくるのに使われる「もち米」は
元々同じ植物の仲間で、つくられるデンプンの成分の割合によって分けられています。
お米にふくまれるデンプンには、
炊いたときにねばりけの少ない「アミロース」と
ねばりけの多い「アミロペクチン」があります。
※この2つのデンプンは、「ブドウ糖」がいくつも結びついてできているので、消化されればどちらも「ブドウ糖」になります。
うるち米にふくまれるデンプンは、ねばりけの少ない「アミロース」の割合が多く
もち米にふくまれるデンプンは、ねばりけの多い「アミロペクチン」のみでできています。
同じ植物で、つくられるデンプンが違う理由は、遺伝子の突然変異なんだそうです。
この2つの特徴は「対立形質」の関係にあるので、2つの花粉をお互いに受粉すると、
すべて「うるち米」になってしまいます。
つまり、うるち米が「優性形質」、もち米が「劣性形質」ということになりますね。
遺伝子と聞くと、どうしても難しく考えてしまいますけど、身近な食べ物を例にすれば理解が深まるような気がします。(ちなみに、この話題は私立高校の問題の題材として取り上げられたこともあるようです)
受験生は私立入試まであとわずか!! 最後まで気を抜かずに粘り強くがんばってください。